受け継がれてきた日本庭園を望むONE-BOX HOUSE

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鈴木 亮平

新潟市在住の編集者・ライター・カメラマン。1983年生まれ。企画・編集・取材・コピーライティング・撮影とコンテンツ制作に必要なスキルを幅広くカバー。累計700軒以上の住宅取材を行う。

会社の社屋跡地に自宅を新築

2021年春、燕市旧吉田町に完成したS邸は、ご主人が専務を務める会社の敷地内に立っている。

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雪深い魚沼地域で採れた杉、通称・魚沼杉の外壁で覆われた外観が印象的な建物で、天候や見る角度によって木の表情が変化するのも面白い。

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「2009年に神奈川県出身の妻と結婚し、しばらくは東京に住んでいました。2013年に吉田に戻ってきて、それからは会社の敷地の隣にある実家に住んでいたんです。戦時中に建てられた実家は築80年以上が経過していました。戦時中は海軍に製品を納めていた関係で軍人をもてなすことが多かったそうで、庭を眺められる料理屋さんのようなつくりになっています。建物は広いですが居住用の部屋が少なく、住みやすい家ではありませんでした」とご主人。

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庭を挟んで向かい側に立っているのが戦時中に建てられたという実家。右手に見える比較的新しい家はご両親が暮らす実家の増築部分。

2019年に老朽化していた会社の倉庫を解体し、それまで別々に建っていた事務所と倉庫を集約した新社屋が完成した。それに伴い、旧事務所が立っていた場所が更地になり、その場所にSさん夫婦は新築をすることにした。

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「ちょうど子どもが生まれてライフステージが変わったタイミングでもありました。飯塚一樹さんに設計を依頼したのは、燕三条青年会議所で一緒に活動をしていて、人柄をよく知っていたからです。相手が考えていることを読み取る力に長けていて、『こうしたい』というのを少し伝えるだけで、ご自身のクリエイティブと掛け合わせて提案をしてくれる。それに、とても凝り性な性格であることも決め手の一つです。自分も同じように凝り性なので(笑)」(ご主人)。

そんなご主人が重視したのは「可変性」だったという。

「子どもが、幼児、小学生、中学生…と、成長していくのに合わせて環境を整えながら暮らせるといいなと。あとは、各々の気配を感じられる“がらんどう”のような家にしたいと思っていました」とご主人。

そんな希望が飯塚一樹さんが提唱する設計コンセプト“ONE-BOX FOR ONE FAMILY”にピタリと重なった。

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「イメージ共有のためにご主人に最初に見せてもらったのは、大きな倉庫のような空間の写真でしたね。奥様からは、ひとつながりになった脱衣所と物干しスペース、それから新潟の冬の気候がつらいので暖かい家にしてほしいという要望を頂きました」(飯塚さん)。

そうしてSさん夫婦の要望を読み解きながらつくり上げたのが、家全体を空気が循環するONE-BOXの家だった。


記事全文は、イイヅカカズキ建築事務所様のWEBサイト内で公開しています。

https://iizukakazuki.net/interview/3284/


S邸
燕市
延床面積 164.79㎡(49.84坪)
竣工年月 2021年4月
設計 株式会社イイヅカカズキ建築事務所
施工 皆川粂七工務店
写真・文/Daily Lives Niigata 鈴木亮平

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鈴木 亮平

新潟市在住の編集者・ライター・カメラマン。1983年生まれ。企画・編集・取材・コピーライティング・撮影とコンテンツ制作に必要なスキルを幅広くカバー。累計700軒以上の住宅取材を行う。