【インタビュー】職人技を活かし、スタイルのある家を提供する。スタイルハウス・小林弘幸さん

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鈴木 亮平

新潟市在住のフリーランスの編集者・ライター(屋号:Daily Lives)。1983年生まれ。企画・編集・取材・コピーライティング・撮影とコンテンツ制作に必要なスキルを幅広くカバー。紙・WEB問わずコンテンツ制作を行う。

県央地域で地元密着型の家づくりを行う三条市の工務店、株式会社スタイルハウス。代表の小林弘幸さんは、高校卒業後大工修行を経て、25歳の時に家業である小林建築に入社し事業を継承。

その後、2004年に有限会社システムウッドに法人化、2008年に株式会社化を経て、2017年に社名を株式会社スタイルハウスに改称しました。

県央地域の工務店としては珍しいカントリーデザインの家づくりを得意としており、塗り壁の外壁にこだわり、デザインコンクリートと呼ばれる石畳のようなポーチを施工するなど独自性の強い取り組みを行っています。

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スタイルハウスのナチュラルスタイルの家。(画像提供:スタイルハウス)

そんなスタイルハウスの家づくりについて、同社のショールームで小林さんに話を伺いました。

 

株式会社スタイルハウス
代表 小林弘幸さん

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1969年生まれ。三条市出身。地元で代々続く工務店の7代目で、20代の時に事業を継承。2017年に株式会社スタイルハウスに社名を改め、新しいコンセプトで家づくりをスタートしている。

 

快適、安心・安全、スタイル… 3つのコンセプトで家づくりを行う

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鈴木:では、はじめにスタイルハウスさんがどのような家づくりをしているのかを教えていただけますか?

小林:私たちは3つのコンセプトを持って家づくりをしています。

1つ目は、1年を通して快適に住める家であること。エアコン2台で1階も2階もすべて快適な冷暖房ができる仕様にしています。

2つ目は、安心・安全に暮らせる家。安心は住んでからのランニングコストを抑えられること、安全は耐震等級2をクリアした耐震性能やヒートショックが起こらない気密断熱性能ですね。

3つ目は、暮らしにあったスタイルデザイン。ある一つのデザインに特化するのではなく、それぞれのお客様のご要望に応えられるような商品ラインを大きく3つ設けています。

1つは「ナチュラルスタイル」。自然素材を使った温かみのあるカフェ風の空間が特徴で、今多くのお客様の支持を得ています。

次に「モダンスタイル」。ナチュラルスタイルではなく、より洗練されたデザインを希望されている方にはこちらを提案しています。

最後が「平屋スタイル」。子育てが終わったシニア世代の建て替えで、コンパクトな平屋を希望されるケースもありますし、若い世代でも平屋を望まれることが増えていますね。その背景には少子化があると考えています。お子さんが1人だけだったりすると、コンパクトな平屋でも十分快適に暮らせますので。

鈴木:「 3つのスタイル」は分かりやすいですね。たしかに最近は平屋が若い世代にも注目されていると聞きます。例えば30坪の総2階の家だと、ワンフロアは15坪しかないですが、23坪の平屋ならその1.5倍の広さをワンフロアで感じられるので、むしろゆとりを感じますよね。

小林:ですね、かなりゆったりと感じますよ。あと、土地が広くないと平屋は難しいと思われることもありますが、20~25坪くらいのコンパクトな平屋はこの地域の標準的な分譲地なら普通に建てられます

コスト面では、基礎や屋根の面積が広くなるので総2階よりは割高にはなりますが、ゆとりが出ますし、冷暖房効率が良くなるなどのメリットもあります。平屋ならエアコン1台で計画的な全館冷暖房が十分可能になりますから。

鈴木:なるほど…。自分も今3人家族で18坪の賃貸住まいですが、1部屋を仕事部屋にしていても特別窮屈な感じはしないですね。今後平屋は積極的におすすめしていきますか?

小林:はい。家族人数が少ない場合には提案をしていきたいと思います。

3月23日(土)・24日(日)に寺泊で1軒、夏に三条市内で1軒、平屋の見学会を開催する予定です。寺泊のお施主さんが50代、三条が20代と、それぞれ違う雰囲気の平屋になりますので、ぜひ多くの人に見て頂きたいですね。

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3月に完成予定の寺泊の平屋のイメージパース。(画像提供:スタイルハウス)

 

職人技を活かして、質感を高める表現を実践

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鈴木:次に、スタイルハウスさんの家づくりで他社があまりやっていないことがあれば教えていただけますか?

小林:この地域であまりつくっていないデザインの家を提供したいと思っていて、それで「ナチュラルスタイル」というカテゴリーをつくってカフェ風の家を手掛けています。

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その中で、例えば木材を古材のように仕上げるエイジング加工を施してアクセントウォールにしたり、特殊なスタンプ加工で石畳やレンガのような質感を表現するデザインコンクリートで仕上げたりということをしています。

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やはりひと手間を加えることによってイメージが良くなっていきますね。

エイジング加工には大工さんの技術力が、デザインコンクリートには左官職人さんの技術力が必要です。最近では職人が腕を振るえる仕事が減ってきていますが、このような新しい仕上げでそれぞれの職人さんに腕を振るってもらえたらと思っています。

鈴木:職人さんの技がエイジング加工などに使われているんですね。たしかに今は木を模したリアルなビニルクロスも増えていますが、本物はやはり質感が違いますよね。

小林:自分も大工職人だったので、そのような職人の技を大事にしたいと思っています。それに、人の手が加わることで味わいが増していくと思っていますので。

 

家づくり相談会で、お金の話をしっかりとレクチャー

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鈴木:スタイルハウスさんでは「家づくり相談会」を随時開催されていますが、どんな内容なのでしょうか?

小林:私たちは「家づくり相談会」「暮らしの教室」の2つをやっています。

家を建てるのに「何から考えたらいいか分からない」という方が多いので、家づくり相談会では、まず家を買う上での正しい順序を説明しています。

具体的には「まずはお金のことを知りましょう」という話をしています。家を買うのにどういった費用があり、どれくらい掛かるのかを知って頂き、購入予算を考えていきます。

それから、家族構成や暮らし方から必要な家の広さを考えて建築費を大まかに割り出し、そして土地の予算も考えていくという流れですね。

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家づくり相談会の様子。(写真提供:スタイルハウス)

鈴木:お金のことを知らない限りは家の計画はできないので、大事な話ですよね。先に自分たちの判断で土地を購入してから住宅会社さんのところに行ったら、十分な建築予算が取れなかった…という話も聞きます。順番が重要ですし、建物と土地はセットで考えるものですよね。

小林:そうですね。全体の予算を把握していない段階で土地は購入しない方がいいです。うちも、最初に話した「快適さ」「安心・安全」を確保するための性能をきちんとしたいので、仕様を落として建物をローコストで提供するということはできないですから。

鈴木:性能は目に見えにくいものですが、そこをないがしろにすると住んでから不便で不快な暮らしを強いられるわけですから、「仕様を落とさない」というのは施主さんのためになることだと思います。

小林:あと、うちで家を建てたいと希望された方には、既に住んでいらっしゃる施主OBさんのところへ案内するようにしています。実際に住んでいる方から、快適さや光熱費などの話を聞いてもらった方がいいと思っていますので。車を買う時に、実際に乗っているオーナーに乗り心地を聞くと参考になるのと同じですね。

鈴木:住んでいる方の声が一番参考になりますし、安心感に繋がりますね。

「暮らしの教室」はどのような内容なんですか?

小林:暮らしの教室は、家づくりを考えている人だけでなく、いろいろな人に向けて生活のためになる情報を提供する目的で開いているイベントです。

例えば、ファイナンシャルプランナーの方を講師に招いて、子どもの養育費の貯め方や、保険の選び方の話をしたり、味噌の醸造をしている会社の代表の方を招いて、味噌の効能についての話をして頂いたり、という感じで、年間10回くらい開催しています。

鈴木:家づくりを考えている人だけでなく、地域のいろいろな方に御社のことを知ってもらうきっかけにもなりそうですね。

小林:はい、生活に役立つこと、プラスになることを発信することで、知って頂けたらいいなと思っています。

 

今後の目標は、スタイルハウスの家づくりを広げていくこと

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鈴木:最後に、これから目指していることについて教えていただけますか?

小林:いい家づくりができていると思ってやっていますので、今後スタイルハウスの家づくりを広げていきたいと考えています。県央地域だけでなく、県内の他の地域や県外へと広げたいと思っています。

ただ、万人受けするような家をつくっているわけではないので、無理に棟数を増やしていくようなことをするつもりはないですが。

鈴木:今後スタッフも増やしていくのでしょうか?

小林:そうですね。今後「ここで一緒に働きたい」と、建築が好きな人が集まってくるような会社にしていきたいと思っています。

 

2017年に株式会社スタイルハウスに社名を改めて1年半が経ち、新しいコンセプトでつくられた家が着実に増えています。

快適さや安心・安全といった、住宅としての基本性能をしっかりと確保した上で、スタイルのある住まいをつくり出しているのが特徴です。そして、そこには家づくりに携わる職人の技術を惜しまずに、新しい表現方法も採り入れています。

住む人を限定するようなデザイン至上主義ではなく、かと言って保守的になるのでもない。新しい価値を創造しながら、着実に進化をする工務店の姿がそこにありました。

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取材協力/株式会社スタイルハウス 小林弘幸さん

写真・文/鈴木亮平

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鈴木 亮平

新潟市在住のフリーランスの編集者・ライター(屋号:Daily Lives)。1983年生まれ。企画・編集・取材・コピーライティング・撮影とコンテンツ制作に必要なスキルを幅広くカバー。紙・WEB問わずコンテンツ制作を行う。